多くの患者さんは,何らかの問題を抱えて来院されます。 そして,その問題とは『痛み』を筆頭として不快感やきちんと噛めない, 歯並びに問題がある,歯がない等の具体的な自覚症状を持ってこられるのが普通です。 それに加えて,今まで通院した事のない歯科医の元を訪れるのには勇気も必要です。 そうやって治療を開始して,その結果,快適な生活を取り戻すのです。 もちろん,治療をする事によって問題点を解決する事は言うまでもありませんが, 一番大切な事は『その後』にあります。
驚かれるかも知れませんが, 出来うる限り上質な医療技術を駆使して問題を解決した患者さんの口腔の状況が, そのまま放置したのでは10年後にもそのまま大丈夫であるという保証は何処にもないのです。 この事実はとても大切なポイントです。 今,大丈夫なその歯と歯茎の状況を確実に,明日も,3ヶ月後も,1年後も, 10年後も同じように安定した 状況を保ってこそ, 治療を受ける価値があるというものです。 そして,それを可能にしているのが 現在の先進国での歯科医学と歯科医療なのです。
現代では痛くて辛い歯科治療を受けなければいけない事からも, 天寿を全うするより早く大切な歯を失うという事からも開放されるのが可能です。 しかし,そのためにはきちんとした学識を身につけ, 十分なトレーニングを積んだ歯科医師と歯科衛生士に計画を立ててもらい, それに則って管理しなければ いけないというのが不可欠な前提条件です。
日本人の社会通念および慣習として大口を開けて笑ったり, 美しい歯並びを誇るように口元を見せることが美徳ではないとされていたせいでしょうか? 相当に社会的に活躍なさっている方であっても歯を失ったり, 相当悪い状態の口腔内の方が多く見受けられます。 これは,世界に出ていく日本人が多くなった現代では,ちょっと恥ずかしいことです。
人生という非常な長期間に渡って機能的に問題なく, 美しく健康な歯でありたいと願うならば,痛かったり, 良く噛むことが出来なかったりする自覚症状についての改善だけでは駄目です。 もしこの段階で治療を終了したことにすれば,残念ながらあなたの口腔内環境は, 将来においてひどい状況になってしまう可能性が大きいのです。
そのために必要な治療は大まかに『歯周病』,『う蝕』,『歯の欠損』, 『噛み合せ』の4つについてそれぞれ調和のとれたものにすることです。 そのためには口腔内についての精密な検査を受けてあなたに一番適切であるプランを選択し, 1日も早く問題点を解決して,良好な環境を構築することです。 その結果として得ることの出来る皆さんの口腔内環境はホームケアととメンテナンスにより 数十年に渡り容易に維持・管理の出来るものとして理想的なものになるでしょう。
そうは言っても,実際問題その様な歯科医療を受けて, 快適なお口の状況を満喫している方はまだまだ少数派なのです。
彼らと一緒に仕事や生活を共にした経験のある方はご存知でしょうが, みんな実にマメに歯科医とアポイントをとります。 彼らは,歯は自分で努力して生涯守っていくものだと言う事を子供の時から教育されています。 そして,そのためにも自己負担のコストが必要であるし,万が一悪くしてしまえば, そのコストが高価なものになる事を周知しているからになりません。 ですから,彼らは『悪くなっていない歯』を『良好に保つため』, 『メンテナンスするため』に定期的に歯科医院へ行く事を決して怠らないのです。 つまり,歯を健康に維持することが人生の『得』につながるということを教育されているのです。
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