ここに示す写真は典型的な歯肉炎といえる歯周病です。 各種検査の後,口腔衛生指導およびスケーリング,プラークコントロールだけを行いました。
この患者さんは24才の男性です。 歯茎からの出血と口臭が気になるということで受診しました。 写真でご覧のように大量のデンタルプラークと浮腫性の強い歯肉の腫れが見て解ると思います。 最初はブラッシングするのも痛かったようなので, とても軟かい歯ブラシでバス法という磨き方を中心にテクニックをマスターして貰いました。 2週間後に普通の硬さの歯ブラシに交換して2ヶ月後です。 驚くほど歯茎が引き締まっているのが一目瞭然です。 これを長期に渡って維持する事こそが大切である事がご理解いただけると思います。
歯周病という言葉は,今ではすっかり市民権を得た感があると思います。 テレビのコマーシャルや健康問題を取り扱うマスメディアによって, 皆さんも一度は聞いた事があるでしょう。 イヤ!歯周病などという病気は,私とは関係ない!・・・と考える方も多いかも知れませんが, 実はそうではないのです。 毎日使い,一生つきあうことになる歯と歯茎について少し考えてみましょう。
もし,自分の歯が全部なくなってしまっては困るでしょう?。 全部歯がなくなった状態を無歯顎と言います。 60才以上の年齢になると急激に無歯顎の人が増えます。 歯は,年齢と共になくなるものなのでしょうか?。 いいえ,そうではありません。 若いうちから自分の歯をきちんと管理すれば, 生涯自分の歯で噛むことは決して不可能ではないのです。
ほとんどの人が歯科を受診する病気として,う蝕(虫歯)と歯周病があります。 そのきっかけは,痛みであったり,歯の動揺 (グラグラすること)であったりします。 では,このような病気は一体どうして起こるのでしょうか?。 実は,これらの病気は全てプラーク(歯垢)が原因で起こるのです。 プラーク(歯垢)とは,歯の表面をつま楊枝などでこすると取ることができる白くネバネバ付着したものです。 これは一体何なのでしょうか?。食べかすでしょうか?。 いいえ,そうではないのです。 実は,これは全部,すべての人の口の中に棲息している微生物(細菌)なのです。 そして,これらの細菌は,歯の表面つまり固い物の表面にのみ積極的にっくっつきます。 口の中の粘膜や舌の表面にくっつくことは無いのが特徴です。
歯垢(プラーク)は放置しておくと時間の経過とともにどんどん増えますが, 一定時間ごとにブラッシングを励行していつも口の中に微生物(細菌)の絶対数を少ない状態に保っておけば, う蝕や(虫歯)歯周病にかかる可能性が非常に低くなることが研究により判っています。
歯科医院に行って口の中のプラーク(歯垢)を完全に清掃してもらうことは不可能ではありません。 しかし,その24時間後には,あなた方の歯の表面には, また元どおりプラーク(歯垢)が形成されてしまいます。 毎日歯科医院に通うことは現実的ではないですし,適切なブラッシング方法で除去は可能です。 ですから, ご自身できちんとしたブラッシングの技術をマスターしてください。 そうすれば,いつもほとんどプラーク(歯垢)の付着していない, 口の中の環境を保つことが可能になります。
きちんとしたブラッシングの習慣をつけ, いつもほとんどプラークのない歯の環境を維持することをプラークコントロールと呼びます。 プラークコントロールのお手伝いと管理を専門とするのが歯科衛生士の役割です。 プラークコントロールはお口の健康を護る第一歩の手段であり, 究極のメソッドです。 これを無くして健康な歯で暮らせる人生はあり得ません。 きちんとプラークコントロールがなされた歯は,あなたの人生を豊かにする必要条件です。
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