マイクロ根管治療(米国式歯内療法)

■ Micro Endodontics : 歯内療法

日本国内で平均的な歯内療法(歯の神経や根の治療)はまったくの手探りにより行われるのが一般的です。その際に痛みが伴ったり,何回も,場合によっては数ヶ月以上に渡って何十回も薬剤交換のための短い通院を繰り返してたりすることが多いようです。さらにそのような治療の予後の予測(prognosis)は決して優秀であるとはいえず,処置後10年を待たずして再治療や抜歯の憂き目を見ることも珍しいことではありません。

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 マイクロ・エンドドンティクス(顕微鏡による特殊な歯内療法)行った場合は,1回〜3回のアポイントでほぼ無痛で行うことが可能ですし,1ヶ月以上の治療期間がかかることは非常に稀です。根管の薬剤を数回以上も交換するという処置はほとんど行われません。最大の恩恵は従来型の治療と比較すれば,『指先の感覚と勘に頼ったラフでクラシックな技術』が,マイクロ(顕微鏡)の応用によって『非常に明るい照明の下で完全に目視可能な状況での精密でモダンな技術』へと飛躍的な技術革新を遂げたことです。そしてそれは,治療の永続性が期待できる予後の予測(prognosis)をもたらします。

マイクロ・エンドドンティクスは一般に米国式歯内療法(根管治療)とも呼ばれています。歯内療法・根管治療の本質は歯の内部(根管内)の完全あるいは完全に限りなく近い無菌化と、2度と汚染されることのない封鎖(シーリング)にあります。そのための治療器具と治療材料も日本の健康保険の主流とは異なります。より精度の高い根管治療を施しても、その上に施す歯冠修復がお粗末であれば、残念ながらコロナルリーケージ(歯冠側からの汚染)は防ぐことが難しいので、結果として良質な歯冠修復も合わせて必要になってくるのです。

当院では,いわゆる『少し刺激的な歯科医院特有の香り』がしないことに気づかれる方が多いです。その理由として日常的な歯科の薬品として広く日本国内で歯内療法に一般的に使用されているフェノール・ホル マリン系の薬剤を一切,在庫および使用をしていないためです。これは先進諸国では当然の事なのですが,未だにほとんどの日本の歯科医院においては”FC” や”CC”と呼ばれる歯内療法(歯の神経の治療)の薬剤を使うところが非常に多いのです。それは例の歯科医院の匂いとして連想する例の刺激のある,あの『ツンとした香りのもと』です。 防腐性の強いフェノール・ホルマリン系の揮発ガスによる盲目的な消毒作用に旧来の歯科治療は頼っていたのですが、それが不要になります。この様な事が可能になる理由は,桁違いに高精度の治療が可能となったことによります。