マイクロスコープ

マイクロスコープ(手術用顕微鏡)がもたらす新しい歯科治療基準

■ Micro Dintistry : 視野の拡大による歯科治療の精度の向上

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この動画はマイクロサージェリーによる露出歯根面被覆のための上皮下結合組織移植術の様子です。

 現代の医療では視野を拡大するのが当然のように行われています。 脳外科は言うにおよばず,眼科や耳鼻科では手術用実体顕微鏡の使用において既に30年以上の歴史があります。 その様な状況の中で最も精密さが要求される歯科では1990年代にようやく実用に供されるようになりました。 しかしまだほとんど普及していないのが実状です。 2004年の時点で日本全国での納入実績が延べ400台くらい2012年においての普及率が3000台程度ということですから,現時点においては,一般開業医において数年しか臨床使用経験がないということでもあり、充分にトレーニングを積んだ歯科医師を見つけることは困難です。その理由として健康保険制度では視野拡大の概念について考慮すらされておりませんし,大学の正規・卒後教育のメニューにもありません。 ですから裸眼による治療品質が相応であるとされ,また,視野拡大による精度の向上が医療政策のコストに折り合わないためと考えられます。

 院長である小延は歯周病専門医として1990年台の半ばより歯周病のマイクロサージェリー(外科)のトレーニングを開始しました。中でも歯周形成外科治療のオピニオンリーダーとして20数年マイクロサージェリーを継続して行い,特筆すべき成果を各方面に発表しております。そして,現在では歯科用の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いて審査診断,歯周病の手術,歯内治療(歯の神経や根の治療),補綴(歯の冠や詰め物の製作)を行っております。 自由診療においては全ての分野に最大限に応用し,現実的な成果をあげております。 特に歯内治療においてはアメリカの大学院における専門医教育では修得が必須の義務として教育されている技術の一つですが,日本では未だ正規の教育課程にすら上がっていないと言うのが現状です。臨床研究による治療成績について,どちらのメソッドが科学的に良好な結果を得ているか,ここで述べるまでもない問題でしょう。